【西洋の歯の神様】アポロニアとは

みなさん、こんにちは。

みなさんは、歯の神様「アポロニア」をご存知ですか?
世界に多くある肖像画では、様々な種類の手術用の鉗子を持って描かれているのが特徴です。

今回は、そんな西洋の歯の神様「アポロニア」についてご紹介します。

歯の神様「アポロニア」


紀元248年、ローマ帝国が建国1000年の隆盛を誇っていました。
ローマ帝国時代、初期のキリスト教徒は帝国の宗教と皇帝礼拝を拒否したことで、迫害を受けていました。
アレクサンドリアにキリスト教に反感を持つ預言者がおり、その預言者は、流行している
悪疫や天災、地変がエジプトの神をないがしろにしている祟りであるという噂を流しました。

そして、この預言者によって扇動された暴徒は、盛んにキリスト教徒の迫害を始めます。
熱心なキリスト教徒のアポロニアという女性は、強い信仰心を持ち、アレクサンドリア市民をキリスト教に帰依させる大きな力を持っていました。

彼女はその大きな影響力から、ついには暴民に捕らえられてしまいます。
そして、エジプトの神に謝罪して改宗するよう強いられましたが、彼女のその堅い信念は変わりませんでした。

最後は、顎を砕かれ、歯を抜かれ、生きたまま火あぶりにされそうになりましたが、彼女は逆に自ら炎の中に飛びこみ、信仰による殉教を市民に示したと言われています。

炎に焼かれながらアポロニアは「歯痛に悩む人が私の名をとなえればその苦痛から逃れられるだろう」と叫んだと伝えられています。

この信念が称えられ、亡くなった紀元249年から約50年後の紀元300年に「聖」の名を与えられ、「歯の神様」としてあがめられるようになったと言われています。

まとめ


当時、歯の病や苦痛に悩まされる人は現在同様たくさんいたこともあり、聖アポロニア崇拝は急速にヨーロッパ各地に拡がり、さらには、ヨーロッパの教会や聖堂にはアポロニア像や数多くの絵画が飾られるようになったそうです。

本来、彼女は年老いた婦人だったそうですが、一般の宗教画と同じく若く顔立ちの整った女性に描かれています。

また、その肖像は手術などで使用される鉗子を持って描かれています。

当時、歯の痛みを取り除くには「抜歯」が一番の治療法だったことから、そのように描かれていたと言われています。