寒くなると口臭が気になる理由とは?冬場に知っておきたい口腔ケアのポイント
今年ももう11月。
随分と夏の暑さが長引いていた印象ですが、もう本格的に冬になってきましたね。
寒さが本格化してくると、「口臭が気になる」という悩みを抱える方が増えてきます。
実は、寒い季節特有の環境や習慣が口臭の原因を引き起こしているケースは少なく有りません。今回は、なぜ冬になると口臭が気になりやすくなるのか、またその対策方法について詳しく解説していきます。
口臭の原因と冬の関連性
口臭の主な原因は、口腔内の細菌が食べかすや舌苔(舌の汚れ)を分解する際に発生する揮発性硫黄化合物(VSC)と呼ばれるガスです。そして…寒い季節にはこのガスが増える要因がいくつか重なります。
1. 唾液分泌量の減少
寒さで体が冷えると、血流が低下し、唾液腺の活動が抑えられることがあります。その結果、唾液の分泌量が減少します。唾液には口腔内の細菌を洗い流す作用があるため、唾液が減ると細菌が増殖しやすくなり、口臭が強くなるのです。
2. 口呼吸の増加
寒いと鼻が詰まり気味になり、自然と口で呼吸する人が増えます。鼻呼吸では鼻腔内で空気が加湿されますが、口呼吸の場合は口内が乾燥しやすくなります。乾燥した環境は細菌が活発に増殖するのに適しており、口臭の原因を助長します。
3. 飲水量の減少
寒い季節は汗をかきにくいため、水分補給を怠りがちです。体全体の水分が不足すると、唾液の分泌も低下し、口内が乾燥します。乾燥は細菌の活動を活発化させ、口臭が強くなる原因となります。
4. 冬場特有の食生活
冬は鍋物や煮込み料理など、味が濃い食事を摂る機会が増えます。これらの食品にはにんにくやネギ、アルコールなど、口臭の原因となる成分を含むものが多く、口臭の原因となります。
冬の口臭対策のポイント
寒い季節でも口臭を防ぎ、快適に過ごすためにはいくつかの対策が有効です。
1. 十分な水分補給を心がける
寒い時期でも意識して水分を摂ることが大切です。体内の水分を十分に保つことで唾液の分泌が促され、口臭を予防できます。特に、温かいハーブティーや白湯などは体を温める効果もありおすすめです。
2. 口呼吸を改善する
寒さで鼻呼吸がしづらい場合は、マスクを活用するのも一つの手です。マスクは口腔内の湿度を保ち、乾燥を防ぐ効果があります。また、口呼吸を改善するために、寝るときに鼻腔拡張テープを使うのも効果的です。
3. 適切な口腔ケアを行う
歯磨きやデンタルフロスを使って、口内の汚れをしっかり取り除きましょう。また、舌の清掃も忘れずに。舌苔は口臭の原因になりやすいので、専用の舌ブラシを使用して優しく掃除すると良いです。
4. 唾液の分泌を促す
ガムや飴を活用して唾液分泌を促進することも効果的です。特に、キシリトールを含むガムは虫歯予防にもなるためおすすめです。
5. 食生活を見直す
にんにくやアルコールなど、匂いの強い食品を摂取した後は、口をしっかりすすぎましょう。ビタミンCを多く含む果物や野菜を摂ることで、体内の代謝が促進され、口臭が軽減されることもあります。
まとめ
寒くなると口臭が気になりやすくなるのは、唾液分泌の減少や口呼吸、飲水量の減少など、冬特有の環境や習慣が影響しているからです。しかし、これらの原因を理解し、適切な対策を講じることで口臭を防ぐことは十分可能です。
寒い季節こそ、いつも以上に口腔ケアに気を配り、清潔で健康的な口内環境を維持しましょう!歯科医院では、口臭やドライマウスに関する相談も受け付けていますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。