乳歯の虫歯を放置してはいけない理由
みなさんこんにちは。新宿WST歯科です。
今回は乳歯の虫歯についてお話しいたします。
「乳歯は一時的な歯だから、虫歯になっても永久歯が生えてくるまで放っておいて大丈夫」と考える人は少なくありません。
しかし、乳歯の虫歯を放置することは、子どもの口腔内だけでなく、全身の健康や将来の歯並び、咀嚼機能にまで深刻な影響を及ぼす可能性があります。今回は、乳歯の虫歯を放置してはいけない理由について詳しく解説します。
乳歯が担う重要な役割
- 食べ物を噛む機能
- 正しい発音を助ける
- 永久歯のガイド役
- 虫歯の進行による痛みと腫れ
- 乳歯の虫歯を放置すると、虫歯が進行して神経にまで達する可能性があります。この状態では強い痛みや腫れが生じ、子どもの生活の質を大きく低下させます。
- 永久歯への悪影響
- 乳歯の下には、発育途中の永久歯が控えています。乳歯の虫歯が進行し、感染が根の先に広がると、永久歯の形成不全や変色を引き起こす可能性があります。
- 全身の健康への影響
- 虫歯の細菌が血液を通じて全身に広がると、重篤な感染症を引き起こすこともあります。これを「歯性感染症」といい、子どもにとって命に関わる事態になり得ます。
- 心理的な影響
- 虫歯が進行して歯が黒ずんだり欠けたりすると、子どもが笑顔を見せることをためらう場合があります。これが長期間続くと、自己肯定感や社交性に悪影響を与えることがあります。
- 正しい歯磨き習慣
- 歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシを使い、虫歯を予防しましょう。仕上げ磨きは親が行うことが大切です。
- 食生活の見直し
- 甘いお菓子やジュースの摂取を控え、バランスの取れた食事を心がけましょう。
- 定期的な歯科検診
- 乳歯の虫歯は進行が早いため、少なくとも半年に1回は歯科検診を受け、早期発見に努めましょう。
- フッ素塗布やシーラントの活用
- フッ素塗布は虫歯予防に非常に効果的です。また、シーラント(歯の溝を埋める予防処置)は奥歯の虫歯を防ぎます。
乳歯は子どもの成長と健康において非常に重要な役割を果たしています。
乳歯は食べ物を噛み砕き、消化を助ける役割があります。虫歯が進行して痛みを伴う場合、子どもは噛むことを避けるようになり、柔らかいものばかりを食べるようになる可能性があります。その結果、栄養のバランスが崩れ、成長や発育に影響を与えることがあります。
乳歯は舌や唇の動きをサポートし、言葉を正しく発音するために必要です。乳歯が虫歯で欠けたり抜けたりすると、正しい発音を学びづらくなり、言葉の発達に影響を与えることがあります。
乳歯は永久歯が正しい位置に生えるための「道しるべ」の役割を果たします。虫歯で乳歯が早期に抜けてしまうと、隣の歯が移動してしまい、永久歯が生えるスペースが不足し、歯並びが悪くなる可能性があります。
乳歯の虫歯を放置するリスク
乳歯の虫歯を防ぐための対策
乳歯を健康に保つためには、早期発見と予防が鍵となります。
まとめ
乳歯は「一時的な歯」ではなく、子どもの成長と将来の健康に直結する重要な存在です。乳歯の虫歯を放置することで、痛みや感染、歯並びの悪化、さらには永久歯や全身の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
お子さまの健やかな成長を支えるためには、日々の口腔ケアに加え、歯科医院での定期的なチェックと適切な予防処置が欠かせません。「少し気になる」段階で早めに受診することで、大きなトラブルを未然に防ぎましょう。