大人の根面虫歯
こんにちは。新宿WST歯科です。
今日は大人の根面虫歯についてご紹介いたします。虫歯というと、子どもに多いイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、大人に特有の虫歯も存在します。その一つが「根面虫歯」で今回は、大人の根面虫歯について、その原因や予防法、治療について詳しく解説します。
根面虫歯とは?
根面虫歯とは、歯の根元(歯根面)に発生する虫歯のことを指します。通常、歯の根元は歯茎に覆われていますが、加齢や歯周病などにより歯茎が下がると、歯の根面が露出してしまいます。この部分はエナメル質がなく、象牙質やセメント質という柔らかい組織で構成されているため、虫歯になりやすい特徴があります。
大人に多い理由
大人の根面虫歯が増える背景には、以下のような要因があります。
- 歯茎の退縮
- 年齢を重ねると、歯茎が自然と退縮していきます。また、不適切なブラッシングや歯周病によっても歯茎が下がることがあります。歯茎が下がると、根面が露出し、虫歯のリスクが高まります。
- 唾液の減少
- 唾液には口腔内を洗浄し、虫歯菌の活動を抑制する作用があります。しかし、加齢や薬の副作用、ストレスなどで唾液の分泌量が減少すると、虫歯のリスクが上昇します。
- 過去の治療の影響
- 大人になると、過去に治療した歯や詰め物・被せ物の周辺に虫歯が再発することがあります。これが根面虫歯につながることも少なくありません。
- 歯の根元に茶色や黒っぽい変色が見られる
- 冷たいものや甘いものがしみる
- 歯茎の周辺が痛む
- 虫歯が進行すると、歯が欠ける、折れる
- 早期発見が重要ですので、定期的な歯科検診を受けることが大切です。
- 適切なブラッシング
- 歯茎を傷つけないように、柔らかめの歯ブラシを使いましょう。また、歯間ブラシやデンタルフロスも併用して、歯と歯の間のプラークをしっかり除去してください。
- フッ素の活用
- フッ素には虫歯を予防する効果があります。フッ素配合の歯磨き粉や洗口液を使用することで、根面虫歯のリスクを軽減できます。
- 食生活の見直し
- 糖分を多く含む飲食物を控え、バランスの取れた食生活を心がけましょう。また、キシリトール入りのガムを噛むことで唾液の分泌を促進するのも有効です。
- 定期的な歯科検診
- 虫歯や歯周病の早期発見・早期治療のために、少なくとも半年に1回は歯科検診を受けることをおすすめします。
- 初期の虫歯
- フッ素塗布や歯磨き指導で進行を抑制することが可能です。
- 詰め物(コンポジットレジン)や被せ物で補修します。
- 重度の虫歯
- 神経の治療(根管治療)が必要になる場合があります。さらに進行すると、抜歯が必要になることもあります。
症状
根面虫歯は初期段階では自覚症状が少ないことが特徴です。しかし、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
予防法
根面虫歯を予防するためには、日々のケアと生活習慣の見直しが重要です。
治療法
根面虫歯の治療法は、進行度によって異なります。
治療を避けるためにも、早めの診断と対応が重要です。
まとめ
根面虫歯は、大人におおくみられる虫歯であり、放置すると深刻な問題につながることがあります。しかし、日々のケアや生活習慣を見直し、定期的に歯科検診を受けることで予防可能です。
もし、歯の根元に気になる症状や変色がある場合は、早めに歯科医師に相談してください。健康な歯と歯茎を保つことで、いつまでも快適な生活を送ることができます。