詰め物・被せ物をした後に必要なメンテナンスとは?
歯科治療で詰め物や被せ物を施した後、治療が完了したと思われがちですが、それで安心してしまうのは禁物です。詰め物や被せ物を長持ちさせるためには、日々のメンテナンスが欠かせません。本記事では、詰め物や被せ物のメンテナンスの重要性と具体的なケア方法について詳しく解説します。
詰め物・被せ物の役割と種類
詰め物や被せ物は、虫歯や歯の欠けなどの治療後、歯を補修してその機能や見た目を回復させるために使用されます。これらは、以下のように目的や材質によって分類されます。
- 詰め物(インレー・アンレー):虫歯治療などで削った部分を埋めるための補綴物です。金属、セラミック、コンポジットレジンなどの素材が使用されます。
- 被せ物(クラウン):歯全体を覆う形で修復する補綴物です。強度が必要な場合や審美性を重視する場合に選ばれます。
これらの補綴物は適切なケアをしなければ劣化が早まり、再治療が必要になることがあります。
メンテナンスが必要な理由
詰め物や被せ物は人工物であり、天然の歯よりも耐久性が劣る場合があります。さらに、治療後も天然歯と同じように歯垢(プラーク)が付着しやすく、以下のリスクがあるため定期的なメンテナンスが必要です。
- 虫歯の再発:詰め物や被せ物と歯の境目は、虫歯が再発しやすい部分です。隙間にプラークが溜まると虫歯が進行する可能性があります。
- 歯周病のリスク:被せ物の周囲に汚れが溜まると歯ぐきが炎症を起こし、歯周病の原因になります。これが進行すると補綴物の下の歯が失われることもあります。
- 補綴物の劣化:詰め物や被せ物は、噛み合わせの力や飲食による温度変化の影響を受けるため、時間とともに劣化します。放置すると外れる原因になることもあります。
詰め物・被せ物を長持ちさせるためのメンテナンス方法
詰め物や被せ物を長く維持するためには、以下のような日常のケアが重要です。
- 正しいブラッシング:詰め物や被せ物をした部分を丁寧に磨き、汚れをしっかり落とすことが大切です。特に歯と歯茎の境目は歯垢が溜まりやすいので、歯ブラシの毛先を45度の角度で当てて磨きましょう。
- デンタルフロスや歯間ブラシの使用:歯と歯の間は歯ブラシだけでは汚れを取り切れないことが多いため、デンタルフロスや歯間ブラシを使用しましょう。詰め物や被せ物をした部位に合わせて適切なサイズを選ぶことが重要です。
- 定期検診とプロフェッショナルケア:歯科医院での定期検診は、詰め物や被せ物の状態を確認するために欠かせません。プロのクリーニング(PMTC)を受けることで、家庭では取り除けない汚れを落とし、再発リスクを低減できます。
- 食生活の見直し:硬い食べ物を頻繁に噛んだり、砂糖が多い食品を摂取したりすると、詰め物や被せ物に負担がかかります。バランスの取れた食生活を心掛けましょう。
- 噛み合わせのチェック:詰め物や被せ物を入れた後、噛み合わせに違和感を感じた場合は早めに歯科医師に相談してください。適切な調整を受けることで、補綴物への負担を減らすことができます。
定期検診で何をするのか?
定期検診では、以下のような内容が行われます。
- 補綴物の状態チェック:外れかけている、亀裂が入っているなどの問題がないかを確認します。
- 隙間の汚れのチェック:歯周ポケットの測定や染め出し液を使って、歯垢の付着状況を確認します。
- 調整・修理:必要に応じて噛み合わせの調整や補綴物の修理を行います。
- クリーニング:歯石や歯垢を除去し、口腔内を清潔に保ちます。
詰め物・被せ物をした後の注意点
治療後に気を付けるべきポイントも押さえておきましょう。
- 治療直後の飲食に注意:麻酔が切れるまでは、やけどや噛み傷を避けるために食事を控えるのがベストです。また、強い衝撃を与える硬い食べ物は避けましょう。
- 違和感を放置しない:被せ物が高く感じる、噛むと痛い、冷たいものがしみるなどの症状がある場合は、すぐに歯科医師に相談してください。
- 歯ぎしりや食いしばりへの対応:歯ぎしりや食いしばりは、補綴物に負担をかけます。ナイトガード(マウスピース)の使用を検討するとよいでしょう。
まとめ
詰め物や被せ物をした後も、定期的なメンテナンスと日々の口腔ケアが欠かせません。適切なケアを続けることで、補綴物を長持ちさせるだけでなく、口腔全体の健康を維持することができます。
治療後のケアについて疑問や不安がある方は、ぜひ当院にご相談ください。患者様一人ひとりに最適なケアプランをご提案いたします。
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